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ルーマニア紹介

 日本人から見たルーマニアを紹介します。ルーマニアという国について、たくさんのみなさんに、少しでもわかっていただけるように、写真をたくさん交えてみました。  
【ルーマニアの位置と自然】
 ルーマニアの位置は北緯43度から48度、日本の札幌から北、樺太の南半分までにあたります。本州より少し大きい約24万k㎡の面積に、約2,300万人の人々が住んでいます。そのうち、一割強の人々が首都ブカレストに暮らしています。
 国土の真ん中を標高2000m級のカルパチア山脈が逆”く”の字に横たわっています。山脈の北西側は標高400~600mの台地で、南部のブルガリアとの国境にはドナウ川が西から東に向かって流れ、東部で北上しデルタ地帯を形成して黒海に流れ込んでいます。
 気候は、中部ヨーロッパ特有の大陸性で、四季の変化に富んでいます。夏の平均気温は22℃と暑く、30℃を越える日が続きます。冬の平均気温は-3℃で、最寒期には-20℃を下回る日もあり、寒暖の差が激しいのが特徴です。年間の降水量は約700㎜と東京の半分ほどで、乾燥気味です。
朝日にそまる”凱旋門” ライトアップされた夜の”凱旋門”
ブカレスト市内にのぼる”朝日” 夕日に輝く高層アパート
凱旋門(Arcul de Triumf)
 1919年に第一次世界大戦の勝利を記念して建てられました。当初は木製でしたが、1930年に現在の石造りとなりました。高さは27mと、パリの凱旋門よりわずかに小さい。
 この凱旋門の近くには、ブカレストで最も大きいヘラストラウ公園が広がっています。休日には、散歩を楽しむ人たちでにぎわいます。
公園に咲く”桜の花” 春に咲く”すいせん”
〈凱旋門近くのヘラストラウ公園〉
 
 春になると市内の公園では、桜の花が咲き出します。”ソメイヨシノ”ではありませんが、異国で桜の花を目にすると、なぜか不思議な気持ちになります。すいせんの花は、日本のものとまったく同じで、春の公園はいろいろな花が一斉に咲き出し、とてもきれいです。
初夏の公園 夏の湖と空 湖面が凍り始めた初冬の湖


【民族・宗教・言語】
 全人口の約89%がルーマニア人で、この地方唯一のラテン系民族です。宗教は人口の約87%がルーマニア正教で、カトリックが5%、プロテスタント3.5%、その他14の宗教があるそうです。公用語はラテン語系のルーマニア語で、フランス語やイタリア語に似ています。最近では小学校2年生から英語の指導に力を入れているため、若い人の多くは英語を話せます。 コンスタンツァ市内にある教会 きれいに描かれた教会の壁画


【都市の生活】
革命前の旧官僚の建物 市内で最も目にするアパート
 首都であるブカレスト中心部の建物はチャウシェスク時代に作られた8~10階建てのアパート群です。無機質のコンクリートで固められ、外壁の汚れが年月の経過を物語っています。古いアパートでは給水湯関係の設備のトラブルもめずらしくありません。最近では、全面ガラス張りのなどの現代風のアパートやビルが建つようになりました。
”トロレイブス”と呼ばれるトロリーバス
 ブカレスト市内の主な交通機関は、バスと路面電車と地下鉄です。いずれも旧式なものが多く、見かけはあまりよくありませんが、数分待てば次の乗り物がやってくるうえ、真夜中まで動いている市内の交通機関は、意外に便利なものです。しかし、複雑なコースをたどるバスや路面電車を乗りこなすのは容易ではありません。


【食材と料理】
市場は果物や野菜でいっぱい 美味しい真っ赤に熟れたトマト
 多くの人々の食生活を支えているのは、ピアッツァと呼ばれる市場です。市内の至る所にあり、色々な食材から日用雑貨まで、ありとあらゆる物が売られています。近年、これらの市場にも”輸入物”の野菜や果物が並ぶようになり、以前のように冬季にはジャガイモとタマネギだけという状況はなくなりつつあります。
”チョルバ”と呼ばれるスープ 代表的な伝統料理”サルマーレ”
 チョルバは酸味のきいた野菜スープで、サワークリームを少し入れ酸味をまろやかにして、ピリッと辛い酢漬けの青とうがらしをかじりながら飲むと最高に美味しいです。
 サルマーレは、ルーマニア版のロールキャベツと言ったところで、酢に漬けたブドウの葉やキャベツを季節によって使います。


【民族文化】
民族音楽の演奏 ルーマニアンダンスを踊る女性
 ルーマニアの人々は、古くからの民族文化を、とても大切にします。街の誰もが古くから伝わるフォークソングを数曲口ずさむことができます。また、古くからのしきたりも守り、イースターやクリスマスの他にも伝統の行事を家族みんなで祝ったりしています。
街で見かけた結婚式
 休日になると、街の教会で結婚式をあげる人々でにぎわっている光景をよく目にします。人々は教会から出てくる二人をフラワーシャワーで祝福します。そして、二人は花を飾った車に乗って、何処へと出かけていきます。


【ブカレスト市内散策】
巨大な宮殿”国民の館” ブカレスト大学
 市内で最も目に付く建物といえば、故チャウシェスク大統領が贅沢の限りを尽くして造らせたという宮殿です。しかし、この豪華さに反して、当時の国民は非常に貧しい生活を強いられていたそうです。
 マゲル通りにあるインターコンチネンタルホテルの前には、名門ブカレスト大学と大学広場が広がっていて、いつも若者でにぎわっています。
革命当時のままの壊れた建物
 チャウシェスク大統領の処刑という形で世界中の人々に衝撃を与えた1989年の民主革命。銃撃戦の舞台となった革命広場前には弾痕や破壊がそのままにされた古い建物が残っています。
 人々の多くは、革命の話題に触れられることを好みません。人々の心に与えた大きな傷跡は、10年以上経った今でも忘れることはないのでしょう。


【地方の生活】
農村博物館に建つ古い民家 ”山羊のチーズ”を売る老人
 首都ブカレスト市内を離れると一転して、のんびりとした田舎の風景が目に飛び込んできます。自給自足を基本とする地方の生活ぶりは質素でほのぼのとしています。午後になると、一仕事を終えた人々が、道路脇のベンチに腰掛け、のんびりとビールを飲み、会話を楽しんでいる姿をよく見かけます。
のんびりと踏み切り待ち 道路を渡る”たくさんの牛”
 地方に出ると、羊や牛を放牧している光景をよく見かけます。時には、これらの動物が道路を渡るために、交通がストップされてしまうことがあります。しかし、こんな時も人々は怒ったりあせったりせずに、車の外に出てたばこに火をつけて、すべてが渡り終えるまでのんびりと待っています。


【観  光】
 トランシルヴァニア地方  Brasov(ブラショフ) ブラン城
 アイルランドの作家ブラム・ストーカーの小説「吸血鬼ドラキュラ」は、15世紀に実在したツェッペリン公(別名串刺し公)をモデルにしたとされています。裏切り者や敵兵を見せしめのために串刺しにして処刑するなどしたことから、その残虐さを「吸血鬼ドラキュラ」に見立てたそうです。しかし、そんな小説の内容とは裏腹に、当時の人々からは、敵対していたトルコ軍から街を守った”英雄”として、讃えられていたそうです。
 ドブロジャ地方 Delta Dunarii(ドナウデルタ)
 ドナウ川は、ドイツに源を発し8つの国を経て黒海に流れ出ています。そのドナウ川は、ブカレストの南部を西から東に流れた後北上し、トゥルチャ付近で3つの分流に分かれ大湿原地帯をつくっています。ここはユネスコの世界遺産に登録されるなど、豊かな大自然を多く残している地でもあります。また、ヨーロッパ唯一のペリカンの生息地でもあります。 
 黒海沿岸 Mamaia(ママイア)
 黒海沿岸に広がるリゾートタウンの一つで、夏になると国内はもちろん、西欧からもたくさんのバカンス客が集まります。